家を売却する場合、不動産会社に行って、契約を結べば勝手に売ってくれるでしょうと漠然に思っている方もいるかもしれません。また、当然のことながら、有名な大手不動産会社に任せておけば高く売却することができるのではなかろうか、と漠然と思っていませんか?
確かに大手は実績などがありますので確かに高く売れる可能性はあります。しかし、それだけで高く売れるというわけではありません。会社の規模が大手にかなわなくても地域密着の不動産会社の方がスムーズ、そして不動産を高く売れる可能性があります。
家を高く売るためには、不動産会社をしっかりと選ぶことが重要になります。当たり前のことですが、このステップは非常に重要になります。しかし、多くの人がどのように不動産会社を選べばいいのかわからないのではないのでしょうか。
家の売却などは、人生のうちにそう何度もあることではありませんので無理もないことです。そのため、安全な不動産会社の見極め方などはわからなくても仕方がないことです。
今回は家を高く売るためのコツについてみていきましょう。実践することにより家をできるだけ高く売却することができるでしょう。
目次
家を高く売るために利用したい「一括査定サービス」について
一括査定サービス、ネット上にはこのようなサービスがあります。家を高く売るための第一歩として必要不可欠なサービスです。一括サービスが良い理由ですが、売りたい物件の最適な不動産会社を見つけることができる点にあります。
しかし、不動産会社のホームページを見ても、不動産取引に慣れている人でない限り、その会社にどのような特徴があるのかを見極めることが困難になります。
そこで利用したいのが、一括査定サービスです。このサービスを利用するメリットは高く売却してくれます。一括査定サービスでは、物件の所在地・広さ・築年数・間取りなどを入力することで、その物件に適した不動産会社が自動的に画面に表示されます。
不動産取引に慣れていない人の方が圧倒的に多いと思いますが、そのような人でも簡単に不動産会社をふるいにかけることができます。エリアや物件によって、複数の不動産会社が表示されます。しかし、はやってここで1社に絞り込むようなことはしてはいけません。
なぜかといいますと、どの不動産会社がいいのかを見極める材料がありませんので、知名度や勘だけで1社に絞ってしまうというのは非常に危険なのです。
つまり、複数の会社にまとめて査定の依頼をするようにしましょう。
ちなみに、複数の会社へ査定の依頼をすることにより、査定額には大きな差が出てきます。1割程度の価格差が生まれることも珍しくありません。
仮にA、B、Cの3社に査定を依頼した場合と1社にしか査定を依頼していない場合、高い査定額を知らないまま売り出すことになってしまいます。どれくらいが相場で適正価格なのかわからないまま売却活動を進めることになり、後日、もっと高く売れたのかもしれない、と後悔することになっても手遅れとなるわけです。
不動産売却で重要になる不動産会社の賢い選び方について
複数の会社に査定を依頼してもらったのち、複数の不動産会社からどの会社に売却依頼をするのか改めて決めること、これがもっとも重要になります。この際、査定額だけで不動産会社を判断するというのはもっとも避けるべきことです。次に避けるべきことが、不動産会社が有名な大企業であるから、その不動産会社にするというのも避けた方がいいでしょう。
では、何を基準に比べていけばいいのでしょうか。基準は3つあります。それは、下記の通りです。
- 査定額の根拠を比較
- 類似物質の売買実績を比較
- 高額の売却成功に向けて頼りにできる営業マンが誰なのか比較
では、それぞれ、詳しく見ていきましょう。
査定額の根拠を比較
逆に高い査定額を出してくれたものの、査定額の根拠が曖昧であったり、周辺環境がこのような感じだからとぼんやりとした理由しか出てこなかったりする場合、その会社との契約はするべきではありません。なぜなら、その会社は契約を取りたいがために他社よりも有利になる条件の査定額を提示している可能性が極めて高いのです。
ちなみに、査定額≠売却価格です。実際に家を売りに出すときの価格は、査定額よりも安い価格設定を提案されるケースが非常に多くなります。なぜその査定額なのかというきちんとした根拠を具体的に説明してくれる会社を選んでおくと、後々、トラブルに発展することなく安心して不動産売買をすることができるでしょう。
類似物件の売買実績を比較
不動産会社には、売主が売ろうとしている物件及びエリアでの売買実績がどれくらいあるのかを聞いてみましょう。一戸建てを売りたいのであれば、直近1年~2年程度の周辺地域の一戸建て売買件数をしっかりと教えてもらうことが重要になります。
有名かどうかで不動産会社を決めるべきではない旨は前述しましたが、このようなケースがあるからです。実績にはその会社の買い手を見つける力が現れます。大手の不動産会社で規模が大きいから安心安全だから、中小を見る必要はないというわけではありません。規模の差ではなく、実績にて比較をしていくようにすることが何よりも重要になります。
高額の売却成功に向けて頼りにできる営業マンが誰なのか比較
不動産会社と契約を結ぶと、担当営業マンとは定期的に連絡を取り合うことになります。不動産売却が初めての経験であるという人は、細かいことから何でも相談できる人柄のよい営業マンに越したことはありません。
話をしていてストレスを覚えるような営業マンであれば、その営業マンと友好な関係を築くのは難しいので避けた方が無難です。連絡を取るたびにストレスを感じるようでは、頑張って家を高く売るという気持ちも、萎えてしまいます。ストレスを感じることなく安心してやり取りのできる営業マンかどうかというのは地味に重要なことですから必ずチェックをしてみましょう。
内覧者に買いたいと思わせるコツ
不動産を売り出した場合、実際に物件を見てみたいという不動産会社を通して内覧希望者の連絡が入ってきます。その内覧希望者が家を買おうと思い、初めて不動産売却は成立します。この買おうと思わせるためにはどうすればいいのでしょうか。
ここからは、内覧者に購入意欲を高めるために、おこなった方がいいことを紹介します。
部屋をすっきり見せる
反対に実際には狭くても、ものが少なければ思っていたより広いかもと思わせることができます。結果、内覧者のテンションは上がります。また、ほかの設備にも関心を示すなど購入意欲が高まるでしょう。
明るくする
現在、住んでいる売主は慣れてしまい気が付かないものですが、部屋は意外と暗いものです。親戚や友人の家へ訪問したとき、晴れている昼間なのに暗いと感じたという経験が誰しも一度はあるのではないのでしょうか。知っている人の家であれば、楽しく過ごせばほんの数時間の暗さはさほど気にならないかもしれませんが、住むために買う人にとっては、部屋が暗いか明るいかは重要なポイントになります。
そのため、できるだけ電球は新しいものに変えて、昼間の内覧であっても、すべての部屋の明かりをつけておくようにしましょう。玄関に入っただけで、暗いと思われてしまっては、内覧者は好印象を抱きません。
- 昼光色
- 昼白色
- 電球色
昼光色はすっきりと明るいタイプ、昼白色は自然な光のイメージ、電球色はあたたかみのあるオレンジ系の光のタイプです。
部屋の用途にあわせて設置している方も多いと思いますが、自然光が入らない部屋の場合、昼白色は電球色だと内覧者にとっては暗いと思われてしまう可能性があります。内覧が始まる前に担当営業マンへ、このままで良いのか、照明のタイプを変えた方がいいのかを相談して、アドバイスを受けるようにしましょう。
また、明かりだけではなく、売主自身も内覧者に明るく対応することも重要です。内覧者が見ているのは物件だけではありません。売主の対応を見ながら、この人なら安心して取引することができるのかという点をチェックしています。
掃除は面倒くさがらない
何千万円もの不動産取引をおこなうと考えれば、これくらいの金額でプロの掃除してもらえるのならお得です。
では、いっそのことリフォームをした方が高く売れるのではなかろうかと考えるかたもいますが、リフォームは設備が壊れているとき以外は必要ありません。仮にリフォームをしても、リフォーム代金分が売却金額に反映されませんので、必要はないでしょう。
もし内覧希望者から故障していないのはわかったけど、浴室が古いからという理由で値下げ交渉の打診があるのであれば、値下げ金額の幅とリフォームの代金を比較して、不動産会社を交えつつ値下げに応じるかリフォーム代金を負担するかなど、ベストな落としどころを探してみましょう。
また、一軒家の内覧時には庭の植木などもみられますので、庭の掃除や植木の手入れも忘れなくおこなってください。
上記のことを踏まえて、担当営業マンからもアドバイスを受けながら、内覧者のハートをがっちり掴む見せ方にしていきましょう。
短期間の販売活動はNG
住宅ローンの返済が不可能になり売却する、任意売却の場合は、時間との勝負になりますが、普通の不動産売買の場合は時間との勝負は必要ありません。早く高く売るということは実際問題不可能です。
早く売りたいのであれば、住宅の売却代金を下げるしかありませんが、少しでも高く売りたいのであれば、長いスパン(半年~1年程度)での販売活動スケジュールを覚悟しなければなりません。
さらに、売ってやるというスタンスではなく、誰かに買ってもらう、という気持ちが大切になります。
どこの会社も制度を設けているわけではなく、制度の内容も会社によって異なります。市場で売り出さず、直接物件を購入してくれる買取制度を設けている会社もあります。
必ずしも大手が安心ではない理由
大手が必ずしも安心ではない理由として、専属専任媒介契約・専任媒介契約で1社に依頼したものの、物件情報を他の不動産会社に対して積極的に開示せず、自社の顧客しか連れてこないケースがあるからです。
特に大手の不動産会社にみられる傾向なのですが、幅広集客が難しいという傾向が顕著であり、結果として売却が遅れがちになります。
まとめ
家を高く売却するために利用したいサービスが、一括査定サービスです。このサービスを利用することにより、複数の不動産会社から査定結果を得ることができます。不動産会社に関しては、得て不得手がありますので、事前にしっかりと理解しておかなければなりません。
苦手とする不動産会社に家を売ってもらう依頼をしても満足する結果を得ることはできないでしょう。
- 査定額の根拠を比較
- 類似物質の売買実績を比較
- 高額の売却成功に向けて頼りにできる営業マンが誰なのか比較
また、このようなことも一括見積サービスを利用した際には比較するようにしましょう。
内覧時に買取希望者に買いたいと思わせるコツとして
- 部屋をすっきりさせる
- 部屋を明るく見せる
- 掃除をする
この3つがあります。この3つをおこなっておけば、買取希望者のモチベーションのアップにつながることでしょう。